自分でも1分で診断できる、睡眠障害や過眠症のチェック法

「眠れない」またはその反対に「いつも眠い」といった、睡眠についての悩みがある場合、それが病院へ行くほどのものであるのかどうか、迷う方は少なくないと思います。

それでは、病院で治療の受けられる状態とはどんな状態なのでしょう。

本人はよく眠っていると思っているのに、例えば「睡眠時無呼吸症候群」の場合では、実は充分な睡眠がとれていない事もありますし、「全然眠れない」と訴える人が、実際の睡眠の検査をしてみるとちゃんと眠れている場合もあります。

つまり、受診してみないとわからない。という事なのです。

診療の目的は「昼間の生活の質」を元に戻すことであるので、ここで一番重要なのは、日中の生活の質が下がっていないかどうか、です。

不眠と違い「過眠症」の場合は昼間に「いつも眠い」わけですから、明らかに昼間の集中力はかけるでしょうし、「昼間の生活の質の低下」は容易に想像できます。

そして、「過眠傾向」の場合には、自分では気づいていなくとも夜間に充分な睡眠が摂れていない可能性がありますので、まずは、「昼間の眠気」の自己チェックをしてみましょう。

エプワース眠気尺度

これは、自分の日中の眠気の度合いを判断するものです。

もしも、ここで合計点数が16点以上だった場合には、「重度の過眠症状有り」と判定されます。

この場合は、直ちに睡眠専門の医療機関に受診をお薦めします。

他、合計11点以上で「自覚的過眠症有り」の判定で「眠気」が病気に関わっている事が疑われる領域とされます。

もちろん、先に書いたように日常生活をつらいと感じている場合には、点数が高くなくても医療機関で相談されると良いと思います。

では、「エスワープ眠気尺度」を見てみましょう。

Q最近、次のような設問の状況になった時とき、眠くてうとうとしたり、眠ってしまったりすることがありますか。下の数字で答えてください。
設問のような状況になったことがない場合、その状況になったらどうかを想像してください。

0 うとうとすることはまったくない
1 ときどきうとうとする
2 よくうとうとする
3 いつもうとうとする

設問
・座って読書をしているとき
・テレビを見ているとき
・人の大勢いる場所(会議室や劇場など)で座っているとき
・他の人の運転する車に休憩なしで1時間以上乗っているとき
・午後、横になって休息しているとき
・座って人と話しているとき
・昼食後(飲酒はしていない)、静かに座っているとき
・自分で車を運転中に渋滞や信号で数分止まっているとき

うつ病と睡眠の関係

うつ病の患者さんの8割に、朝早くに目が覚めてしまう「早朝覚醒」や、夜中に目が覚めてしまう「中途覚醒」があり、2割に日中に強い眠気の訴えがあるそうです。

睡眠障害がうつ病をひきここしているのか、または、うつ状態が睡眠障害を引き起こしているのかはわかっていませんが、うつ病と睡眠に関しては、深い関係があります。

「眠れない」または「いつも眠い」場合にはうつ病の予備軍ということも考えられますので、少し特徴をみてみましょう。

大うつ病

内因性のうつ病のことです。

自分を責めるタイプで、睡眠に関しては「早朝覚醒」の傾向にあり、朝方に調子が悪くなるのが特徴です。

非定型うつ病

「新型うつ病」といわれ、特に女性に急増しているうつ病です。

他人を責めるタイプで、睡眠に関しては「過眠」の傾向を示します。
「大うつ病」が、食欲不振傾向であるのに対し、こちらは食欲増進し、過食傾向になるのが特徴です。

調子が悪くなるのは、「大うつ病」が朝なのに対し、こちらは夕方以降です。

「大うつ病」は、1日中気分の落ち込みが続きますが、「非定型うつ病」の場合には、職場などストレスの感じるところでは気分が落ち込みますが、自分の好きな事には積極的になれることが特徴です。

辛いときは、早めに専門医療機関の受診を

以上のように見てきて、心当たりがある場合、または「うつ病予備軍では?」と思われた場合にも、まず「睡眠」についての専門医療機関に相談すると良いでしょう。

うつ病が疑われる場合でも、「睡眠」が改善されるとうつ症状が治癒することもあります。

また、ストレスが原因の心因性の要因の睡眠障害であっても、日常生活のリズムの乱れが原因の睡眠障害であっても、「眠りの悩み」を解消する療法や指導が用意されています。

「眠れなくて辛い」けれど、検査の結果実際には充分睡眠が取れているという場合にも、睡眠の満足感が得られるように治療が進められます。

睡眠の重要性が認められている現在、「睡眠についての悩み」は、きちんと解消されるべきという認識が広まっているのです。

臆せず、受診しましょう。

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