冬季うつ病による睡眠障害

冬季うつ病による睡眠障害

冬季うつ病とは?

冬季うつ病は、1984年にアメリカで発表されたもので今注目されている病気です。
冬になり日照時間が短くなると症状を表わすもので、気分が重く沈みがちになり活動性が乏しく引きこもりがちになって過眠が多くなります。

症状は一般的なうつ病ですが春になるとこの症状はなくなります。

日本でも北陸、東北、北海道などで患者が報告されています。
患者の中には高緯度に住んでいなくとも日照時間の少ない部屋に住んでいるとこの病気に罹る人がいることで分かるように日照時間の短さが原因と考えられています。

欧米での調査報告

アメリカの調査では緯度が高くなるほど患者が多くなっておりミネソタやアラスカ州では患者が増えマイアミなど南部の州では少なくなります。

最初は冬の寒さも原因の一つと考えられていましたが、研究の結果日照時間が原因とされました。
症状は11月頃に始まり、焦燥・不安感・活動性の減退とともに日中の眠気・過眠・過食や体重の増加といった症状が報告されています。

3月頃になると回復し夏には好調となりますが場合によっては夏期そう病を併発することでも知られています。
男女差では圧倒的に女性が多く患者の75%は女性でした。女性患者のほとんどは甘い食物の過食も症状として表れています。

投薬による治療方法

この病気は1度罹ると例年症状を引き起こすことが多くなっていますが、いえることは通常のうつ病と違い人間関係などの心理的、社会的、経済的影響から起こるのではなく日照時間の短さだけが原因ということです。

一般的な治療方法としては、通常のうつ病と同じく抗うつ薬が使われますが効果には限度があるようです。その他の精神病理学からの治療法でも同じことがいえます。

光療法による治療

この病気は緯度の高い地域での患者が多いことは紹介しましたが、こういった患者が緯度の低い地域で療養すると症状が活気的に改善することが分かりました。

また過眠が少なくなれば症状が緩和されることも分かってきましたので、最近では患者に高照度の光を当てることが治療法として行なわれています。

光療法の条件としては次のようなことです。

  • 光量は1メートルの近さで2千5百ルクス。
  • 高照射は顔に光が当たるようにすること。
  • 照射は患者の起床時間に行なうこと。
  • 照射時間は最短でも30分で2時間を目安とすること。
  • 照射中は1分間に5秒程度高原を見つめること。

日本での効果

この方法での臨床実験では、治療後約1週間で患者の約85%が病気の軽減がみられています。しかし、光療法を中断した場合に病状が元に戻ってしまった例も25%ほどあったようです。

高度の光による副作用も同時に研究されていますが大きな異常はなく光療法を中断する理由はないようです。

冬季うつ病の原因ははっきりしていますが、なぜ起こるのかははっきりしていません。
同じように光療法の効果も経験値からの推測で具体的には分かっていないのが実情ですが、光が生体リズムに働いて体内時計を正常値に戻すものと考えられています。

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